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天然木を使用したウッドデッキは定期的な塗装が必要ですが、メンテナンスのタイミングにお悩みの方も多いのではないでしょうか。
ウッドデッキはメンテナンスを怠ると劣化や腐食が急速に進み、木材の張替えや大がかりなリフォームが必要になってしまいます。
この記事では、ウッドデッキを塗装するタイミングの目安や、DIYでの手順・注意点を解説します。
正しい塗装方法やメンテナンス時期を知り、ウッドデッキを長持ちさせましょう。
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ウッドデッキを塗装するタイミングとは?
「天然木のウッドデッキは定期的な塗装が必要って聞いたけれど、いつやればいいの?」と、お悩みの方も多いのではないでしょうか。
ウッドデッキを塗装するタイミングは使用している木材や塗料・設置される環境により異なります。
ここでは、ウッドデッキを塗装する際の基本的なサイクルや、メンテナンスが必要な劣化症状を解説します。
ご自宅のウッドデッキを確認し、劣化症状が現れている場合は早急にメンテナンスをおこないましょう。
塗装は1~2年ごとが基本
基本的に、天然木のウッドデッキの塗装は、1~2年ごとにおこないます。
ウッドデッキは室外に設置されており、紫外線や雨風の影響を受けています。
日向に設置されているウッドデッキは、特に紫外線による劣化が早いため注意が必要です。
また、ウッドデッキに目視できる劣化症状がない場合も、定期的に塗装をおこなうことで耐久性や美観を保てます。
定期的なメンテナンスを怠り、劣化が激しくなったり、腐食が始まったりしていると塗装だけでのメンテナンスは難しくなります。
天然木のウッドデッキは定期的なメンテナンスで健康状態を維持することが重要なため、1~2年ごとに塗装をおこないましょう。
色あせ
「ウッドデッキが色あせてきた」「白っぽく変色してきた」など、新設当時とウッドデッキの色味が変わってきた場合は塗装が必要なサインです。
天然木のウッドデッキは、使用する木材によって色あせ方が異なります。
- 無塗装のハードウッド
- 塗装した木材
ハードウッドは耐久性が高く、腐食や虫害にも強いため無塗装で使用する場合が少なくありません。
無塗装のハードウッドは紫外線や雨風などの影響により、シルバー色に変色する「白銀化」がおこります。
白銀化は無垢材特有の「経年美化」と呼ばれる現象で、独特の風合いや趣きが楽しめます。
ハードウッドは無塗装でも数十年の耐久性がありますが、長持ちさせたい場合は美観を損なわないクリアー塗料がおすすめです。
一方、耐久性の低い木材は塗料の塗膜によってコーティングされ、耐久性や防水性を保っています。
塗装されたウッドデッキが色あせている場合、木材を守っている塗料が劣化しているサインです。
劣化した塗料は防水性や耐久性が著しく低下しているため、早急に再塗装をおこないましょう。
コケ・カビの繁殖
ウッドデッキにコケやカビの繁殖がある場合は、木材が水分を吸い込んでいるサインのため早急な塗装が必要です。
木材にとって水分は大敵とも言え、防水性をしっかりと担保しなければなりません。
万が一、木材が水分を吸収した状態のまま放置すると、劣化や腐食が著しく進みます。
腐食が進んだウッドデッキはシロアリの被害を受けたり、使用中に破損したりする可能性が高まります。
「コケやカビが繁殖している」「木材が水分を吸って膨張した」という場合は、防水性の高い塗料にてメンテナンスをしましょう。
塗膜のはがれ
ウッドデッキの塗料がはがれ始めた場合、木材がむき出しになっているため早急に再塗装が必要です。
塗装されている木材を使用したウッドデッキは、塗膜によって防水性や防汚性などを高めています。
塗膜がはがれている状態では耐久性の低い木材がむき出しになっており、紫外線や雨風の影響を受けやすくなります。
はがれた塗膜が残っている状態で再塗装をおこなっても、下地との密着性が低いため早期のはがれや仕上がりの悪さにつながります。
再塗装をおこなう際は既存の塗膜をしっかりと除去し、新たな塗膜によって木材をコーティングして保護機能をプラスしましょう。
激しい劣化や腐食
ウッドデッキ全体の劣化が激しい場合や、柱に腐食の症状がある場合は大規模なリフォームが必要になる可能性があります。
デッキ上の一部の木材に傷みや劣化症状がある場合は、その部分のみ張替えが可能です。
しかし、木材に激しいひび割れや浮きの症状がある場合、内部から腐食している恐れがあります。
木材の内部が腐食している場合は、再塗装では機能性や安全性の回復が見込めません。
ウッドデッキの柱が腐食している・劣化が激しいなどの場合は、リフォーム業者に調査を依頼して木材の張替えや大規模なリフォームをおこないましょう。
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ウッドデッキ塗装に使う塗料の種類
ホームセンターやインターネットではさまざまな塗料が販売されており、どの塗料を使用すればいいか迷う方も多いでしょう。
基本的に、ペンキ・ニスなどは木材の着色や艶だしが主目的のため、木材を保護する機能性はありません。
そのため、ウッドデッキを塗装する際は木材保護塗料や木部保護塗料など、防腐・防カビ効果のある塗料を使用します。
木材保護塗料は主に2種類に分類され、機能性が異なります。
- 浸透型
- 造膜型
ここでは、ウッドデッキの塗装に使用する塗料の基礎知識を解説するため、塗料選びの参考にしてみてください。
浸透型
浸透型の塗料は木材の上に塗膜を生成せず、塗料が内部に浸透していくタイプです。
防腐・防カビなどの木材保護成分が内部に浸透するため、内側から腐食を防げます。
気温や湿度による木材の伸縮膨張にも対応できるため、塗膜の割れ・剥がれが起きにくい点も魅力のひとつです。
また、塗膜を形成しないため「天然木の木目を楽しみたい」という方におすすめです。
しかし、耐水性が低いためこまめな再塗装が必要になり、ランニングコストがかかるため注意しましょう。
造膜型
造膜型の塗料は木材の表面に塗膜を生成するタイプで、耐久性の高い塗料です。
木材を塗膜でコーティングするため耐水性や防カビ性が高くなりますが、木目が隠れてしまうデメリットもあります。
天然木の木目を活かしたい方は、クリアータイプの造膜型塗料がおすすめです。
造膜型の塗料は木材の伸縮膨張により塗膜が割れたり、剥がれたりする場合があります。
塗膜の割れや剥がれが発生した部分から木材が劣化してしまうため、不具合が生じたら早めに再塗装しましょう。
油性タイプと水性タイプ
木材保護塗料には浸透型と造膜型がありますが、双方油性タイプと水性タイプがあります。
油性タイプは「オイルステイン」とも呼ばれ、有機溶剤と混ぜ合わせて使用する塗料です。
木材への密着性が高く、耐水性に優れているため、メンテナンスの頻度を抑えられます。
しかし、溶剤が含まれているため刺激臭が強く、小さな子供がいる家庭やペットを飼っている場合は誤飲や接触がないよう注意を払いましょう。
また、溶剤は引火性が高いため、作業中は火気に十分な注意が必要です。
一方、水性タイプは水と混ぜ合わせて使用する塗料で、匂いが比較的少ない特徴があります。
耐久性は油性タイプにやや劣りますが、DIY初心者の方でも扱いやすいためおすすめです。
塗装中や乾燥中に雨で濡れると色落ちや斑点などが生じるため、天候に注意しておこないましょう。
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ウッドデッキ塗装の手順
「とりあえず専用の塗料で塗っておこう」「手間をかけたくないから厚塗りして一度で終わらせよう」と、お考えの方はいませんか。
間違った塗装方法では塗料の機能性を十分発揮できなかったり、塗膜がすぐに剥がれたり、早期に不具合が発生してしまいます。
ウッドデッキの塗装は正しいやり方と手順を守ることで、耐久性を高めながら美観を維持できます。
ここでは、ウッドデッキの塗装手順やうまく塗るポイントを解説するため、塗装の効果を最大限発揮させメンテナンス頻度を減らしましょう。
手順1:洗浄
ウッドデッキの塗装前には洗浄をおこない、十分に乾燥させることが重要です。
汚れが残ったまま塗装をおこなうと塗料が木材にうまく密着せず、早期の剥がれ・色ムラの原因となります。
木材に水分が残っていると塗料によって水分が木材の中に閉じ込められ、塗膜の乾燥不良や木材の腐食を招く可能性があります。
まずは雑巾やデッキブラシを使用して汚れを落とし、頑固な汚れには高圧洗浄機を使用します。
高圧洗浄機は強すぎると木材を傷めてしまうため、ノズルを近づけすぎないように注意が必要です。
洗浄後は木材が完全に乾くまで、半日から1日程度の乾燥時間を確保してから次の工程に移りましょう。
手順2:下地の調整
サンドペーパーによる研磨や釘の打ち直しなど、下地の調整は塗装の仕上がりを左右する重要な工程です。
ウッドデッキの表面には塗料の密着を妨げる要因が多く存在し、早期の剥がれや仕上がりの悪さにつながります。
- 既存の塗膜
- ささくれ
- 飛び出た釘
- ヤニ・油汚れ
まずは、ウッドデッキ全体をサンドペーパーで研磨して表面をなめらかにします。
特に、既存の塗膜が造膜タイプの塗料の場合、古い塗膜はしっかりと剥がしておきましょう。
飛び出てしまった釘は新たに打ち直し、ヤニや油汚れは塗料用シンナーを使用すると綺麗に除去できます。
下地調整は根気のいる作業ですが、丁寧におこなうことで塗料の密着性が高まり、耐久性のあるウッドデッキに仕上がります。
手順3:養生
外壁や周辺部分が塗料で汚れないよう、養生テープやビニールシートを用いて丁寧に養生をおこないます。
- 塗装したくない金具(ビス、ボルト)
- 窓ガラスや外壁
- デッキ周辺の芝生・植物
養生する際は塗料が飛び散る可能性を考慮し、広めにおこないましょう。
手順4:塗料の撹拌
ウッドデッキを塗装する際は、塗装前の塗料の十分な撹拌が非常に重要です。
塗料にはさまざまな成分が含有されており、時間経過とともに成分が缶の底に沈殿します。
撹拌せずに塗料を使用すると色ムラだけでなく、塗料の機能性が十分発揮されません。
塗料は十分撹拌してから使用し、薄めて使用する場合は必ず別の容器に小分けし、必要な量だけを薄めましょう。
手順5:木目に沿った塗装(三度塗り)
ウッドデッキを塗装する際には木目に沿って、三度塗りをおこないます。
はじめに平面部分を塗装すると塗りムラが発生しやすく、作業もしづらくなるため以下の細かい部分を刷毛で塗装します。
- 板と板の隙間
- 板の端の部分
- 手すり
- コーナー部分
細部を塗装出来たら十分に乾燥させ、平面部分を木目に沿っておこないます。
平面部分は下塗り・中塗り・上塗りと、3回に分けて塗装します。
厚塗りはムラの原因になるため、一度の塗装では薄く塗り美しい仕上がりを目指しましょう。
手順6:乾燥
塗装が完了したら最低でも丸1日は触らずに、完全に乾燥するまで待ちましょう。
塗膜が完全に乾燥するまでに触ってしまうと、耐久性が低下して剥がれの原因となります。
使用する塗料によって必要な乾燥時間は異なるため、適切な乾燥時間を確保しましょう。
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ウッドデッキを塗装する際の注意点
ウッドデッキを塗装する際は塗り方や、塗料選びにいくつか注意点があります。
塗装に失敗すると耐久性だけでなく、美観にも影響してきます。
ウッドデッキを塗装する際の注意点を把握し、DIYでの塗装を成功させましょう。
塗装前の掃除の徹底
ウッドデッキを塗装する際は、塗装前にデッキ上の掃除を徹底しておくことが重要です。
室外に設置されているウッドデッキは、雨風や砂煙によって細かなゴミが付着しています。
ゴミや汚れがある状態で塗装すると、塗料の密着性が低下するため早期の剥がれにつながります。
耐久性を高め、仕上がりを美しくしたい場合は、塗装に掃除を徹底しておこないましょう。
塗料の撹拌
塗料は使用前に十分に撹拌し、成分を均一にしておきましょう。
DIY初心者の中には、塗装前の撹拌を重視していない方も少なくありません。
塗料は顔料をはじめ防腐剤や、防カビ剤・防藻剤などさまざまな成分が含まれています。
それぞれの成分は比重が異なり、時間の経過によって底に沈殿していきます。
丁寧に3度塗りをおこなっても、成分に偏りが発生していると塗料の機能性が十分に発揮されません。
塗料は使用前に必ず十分に撹拌してから使用しましょう。
木目に沿って1枚ずつ塗装
「効率よく塗るために複数枚一緒に塗ってしまいたい」と思う方も多いのではないでしょうか。
幅の広いローラで一気に塗ってしまった方が効率は良くなりますが、ムラが出る可能性が高まります。
木材の幅に合ったサイズのローラーで1枚ずつ丁寧に塗装すると、塗膜の厚みや色ムラがなくなります。
また、木目に逆らって塗装すると板の中で色ムラができやすくなるため、木目に沿って塗装しましょう。
乾燥時間の確保
ウッドデッキの塗装をおこなううえで、乾燥時間の確保は非常に重要です。
「休日のうちに終わらせたい」と乾燥時間を省くと、塗料がしっかりと密着しなかったり、浮きや剥がれが起こりやすかったりします。
万が一、乾燥の間に雨が降ってしまった場合は、濡れてから3日程度は乾燥期間が必要です。
仕上がりが悪く後悔につながらないよう、適切な乾燥時間を確保しておきましょう。
カラー選び
ウッドデッキのカラー選びは室内や、外壁との調和を考慮しておこないましょう。
塗料にはさまざまな色があり、デッキのカラーによって住宅の印象を大きく左右します。
デッキが面している部屋の床の色とカラーを同系色で統一すると、空間全体が広々と感じられます。
また、ウッドデッキにアクセントカラーを取り入れると、他の住宅とかぶらない個性的なデッキが演出できます。
ウッドデッキのカラーは住宅の外観を左右するため、室内や外観を考慮して選びましょう。
前回と同じ塗料を選ぶ
ウッドデッキを再塗装する際は、既存の塗料と同じものを使用しましょう。
油性タイプの塗膜の上に、水性タイプの塗料を塗っても、弾いてしまって塗装できません。
しかし、既存の塗料をサンドペーパーなどでしっかりと除去してあれば、違う種類の塗料でも塗装可能です。
塗料選びは塗膜形成や仕上がりを大きく左右させるため、再塗装する際は既存の塗料との相性を考慮して決めましょう。
DIYが大変な場合はリフォーム業者に依頼する
「定期的な塗装が大変」「綺麗に塗装できずに失敗した」と、ウッドデッキの塗装にお困りの方も多いのではないでしょうか。
ウッドデッキの塗装はDIYでも可能ですが、リフォーム業者への依頼がおすすめです。
リフォーム業者では最適な塗料の選定や、専用工具を使用した洗浄・下地処理をおこなってくれます。
DIYでの塗装に比べて塗膜も均一になるため、耐久性も高く仕上がりも美しくなります。
また、外壁塗装を検討中の方は、ウッドデッキの塗装も同時におこなうことでさまざまなメリットがあります。
- セット割などの割引がある
- 工期が短くなる
- 仕上がりに統一感がでる
- 人件費などのコスト削減
ウッドデッキの塗装メンテナンスの手間を省き、高い耐久性や仕上がりの美しさを求める場合は、リフォーム業者に依頼しましょう。
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まとめ
ウッドデッキを長持ちさせるためには、定期的な塗装メンテナンスが必要不可欠です。
塗装はDIYでもおこなえますが、洗浄や下地処理・塗装などプロの技術には敵いません。
また、DIYでウッドデッキの塗装をおこなう場合、手間と時間がかかり負担が大きくなります。
ウッドデッキのメンテナンスは外壁塗装に比べ、比較的安価で依頼可能です。
また、外壁塗装と同時におこなうと、割引がある業者も多く、工期・コスト共に削減できます。
ウッドデッキのメンテナンスにお悩みの方は、リフォーム業者に相談してみましょう。