リフォームコラム・お役立ち情報 外壁塗装の基礎知識 2022年1月25日

外壁塗装のDIYはオススメできません!

  • DIYとは「Do It Yourself」の頭文字を取ったもので「自分でやる」という意味です。最近では趣味がDIYという方も多く、「外壁塗装を自分でやってみよう」という声を聞くことが増えています。

    内装を張り替えたり、棚をDIYすることは問題ありませんが、外壁塗装の場合は注意が必要です。

    このページでは、外壁塗装のDIYはオススメできないということを説明いたします。最悪の場合、ケガする可能性もあるので注意が必要です。

  • 外壁塗装のDIYをおすすめできない3つの理由

    1.とにかく危険

    塗装業者に外壁塗装を依頼した場合、通常であれば建物の周囲に足場を組んでから作業に取りかかります。
    しかし、外壁塗装をDIYで行うのであれば、足場は組めないので梯子や脚立を使っての作業となります。家の高さは、2階建てで7~9mです。その為、プロの職人でも足場を使い高いところを塗装します。

    DIYではハシゴや脚立を使う方が多いのですが、しっかりと固定されていないなどの理由から倒れて怪我をすることがあります。

    また、屋根を塗装する際に落ちる方もいます。梯子や脚立を使った塗装は、最悪命にもかかわってきますのでお勧めできません。

     

    2.長持ちしない

    ホームセンターで売っているDIY用の塗料は、主に水性塗料が多く、初心者でも扱いやすいという利点もありますが、プロの業者が使っている塗料に比べると耐久性が劣ります。
    同じシリコン系の塗料だとしてもDIY用は耐久年数が劣ります。しかも、塗装はただ塗れば良いというわけではいけません。塗料の特性や塗り方などもしっかり把握し、さらに大切なのは、ムラなく、上手に塗っていくことです。塗料は複数回重ねて塗って、厚みを出すことで耐久性が高まります。

    せっかく塗装をしても、きちんと塗れていなければ耐久も低くなってしまいます。

     

    3.時間がかかる

    延床面積30坪の住宅で、外壁と屋根塗装を業者に依頼すると「洗浄」→「養生」→「下地処理」→「下塗り」→「中塗り・上塗り」という工程で作業はだいたい14~20日です。
    しかし、DIYであれば、平日は仕事に行って週末に作業をすることになってしまうので、どうしても作業に時間がかかってしまいます。一人で行うと作業日が何日取れるかにもよりますが45~60日かかります。

    また、塗料の耐久性を高めるにはしっかり乾燥することも必要なため、雨が続くと作業ができないうえ、乾燥が不十分で塗料が剥がれてきてしまうことも考えられます。

  • 何だかんだで高くなる!外壁塗装をDIYで行った場合の試算

    自分で塗装する場合は、以下の道具を用意しなければなりません。塗料のグレードにもよりますが、自分で全て材料を揃えるとなるとおおよそ20万円から30万円はかかります。

     

    水洗い

    ・ブラシとバケツ:1,000円
    ・高圧洗浄機:10,000円から20,000円
    塗装を行う前に、建物に付いたホコリや旧塗膜などを洗い流すために高圧洗浄で綺麗にします。しっかり洗い流しておかないと、塗料が剥がれやすくなってしまいます。家庭用の高圧洗浄機であれば2万円ほどで購入できますが、高圧洗浄機がなくても、バケツに水を入れてブラシで汚れを落とすことは可能です。ただし、高圧洗浄機に比べて時間がかかります。

     

    足場設置

    ・脚立:5,000円から10,000円
    ・はしご:5,000円から15,000円
    専門業者から塗装工事に必要な足場を個人でレンタルすると、約30日で25万円ほどかかってしまいます。そのため、費用を抑えたいDIYでは、脚立やはしごを使うことになります。

     

    養生

    ・マスカー:幅300mm×長さ25mm 180円前後
    ・マスカー:幅1800mm×長さ12.5mm 230円前後
    マスキングテープと養生シートが一つになったもので、サイズによって価格が異なります。・テーププライマー:1,000円
    テープが付きにくいコンクリート面などに、マスキングテープを付着するためのプライマーです。・ラスター:150円から500円
    細かいところのホコリなどを取り除く際に使用する小さな刷毛です。・ガムテープ 100円
    ホームセンターなどに売っているもので問題ありません。養生は、窓など塗料が付くとダメな部分をシートで保護するものです。養生が雑だと仕上がりが悪くなります。

     

    塗料

    ・下塗り塗料(シーラー、フィラー):15kgで4,000円から11,000円前後
    ・中塗り、上塗り塗料:商品の種類やグレードによって価格が異なります
    塗装を行うために必要な材料です。ウレタンやシリコン、フッソなどの種類があり、これによって耐久年数が決まります。塗料の順番は、最初にシーラーなどの下塗り塗料を塗ります。下塗りをすることで、中塗りや上塗りの塗料の付きが良くなります。下塗り後、中塗り、上塗りを行い3回で完成です。

  • まとめ

    DIYであれば、費用を多少は抑えることは可能です。しかし、プロが使う塗料とDIY用の塗料は性能が違ったり、しっかりと塗装できないと耐久性が悪くなります。
    耐久性が悪くなると、次の塗替え時期が早く来てしまうので、長期的にみると高くなってしまいます。

    DIYは、劣化しにく内装のクロスや、自分好みの棚を作るようなときには良いと思いますが、外壁や屋根は常に日光や雨など影響を受けるためオススメできません。